ベトナムの「Cờ úp(コー・アップ) 」

港澳(香港・マカオ)地区には、『暗象棋』という駒を裏向きの状態で始める象棋があると、以前に旧ブログ『香港・澳門の暗象棋』で紹介しました。

その暗象棋が、港澳地区だけでなく、ベトナムでも盛んに行われていたので、紹介したいと思います。

中華文化の影響が色濃いベトナムでは、古くから中国将棋である象棋が盛んに指されています。

度々、世界大会が開催されている象棋ですが、ベトナムは選手層が厚く、中国と並ぶ象棋最強国の一つとなっています。

ベトナムで象棋は、「碁將/棋將」と漢字表記し、コートゥオンと発音します。

現在では、「碁將/棋將」という漢字は使われておらず、ベトナム公用語のクオック・グー(国語)という表音文字で『Cờ Tướng 』と表記されています。

ベトナムの商業都市・ホーチミン市内を歩いた時に、様々な場所で縁台のコートゥオンを目にしました。

しかし、よく観察してみると、盤上に識別できない状態の駒が複数あり、暗象棋の規則で指されていることに気づきました。

ホーチミン市内で数多くの縁台コートゥオンを目にしたのですが、その殆どが暗象棋のルールで遊ばれていました。

調べてみると、駒を裏返した状態で始めるコートゥオンは、『Cờ Tướng úp(コートゥオン・アップ) 』という名前の遊びでした。

このコートゥオン・アップは、略して『Cờ  úp(コー・アップ) 』と呼ばれるのが一般的のようです。

ベトナムのコー・アップは、港澳地区の暗象棋と遊び方は全く同じでしたが、暗象棋と異なり、裏向きの駒に専用のを被せて種類を隠していました。

この蓋は、専用の商品が売られているようで、水色、オレンジ、緑、白など、様々な色のものがありました。

ベトナムで普及している一般的なコートゥオン駒は、裏側に色が着いているものが少なく、識別が困難なことから、このような色付きの蓋が使用されるようになったのかもしれません。

街角では、一般的なコートゥオンの対局よりもコーアップの方が圧倒的に多く、ベトナム国内でもコーアップの大会が度々開催されている模様です。


(引用元)http://us.24h.com.vn/the-thao/nguoi-dep-dat-vo-nam-tien-chinh-phuc-giai-co-tuong-up-c101a780603.html

コートゥオンの対局は実力差が如実に反映されますが、コーアップでは運の要素が強く、相手が誰でも楽しめるようになっています。

コーアップは、象棋のルールさえ知っていればすぐに遊べるので、路地裏に入って、縁台で興じる現地の人々と楽しく遊んでみるのはいかがでしょうか。

コーアップ(暗象棋の遊び方)