■ 韓国花札・花闘(Hwatu)「ソッタ」■

『ソッタ』は、韓国花札で遊ばれている賭博系のルールです。10の数を「将(チャン)」、同数札の組を「テン」、2枚の数字を足した組み合わせを「クッ」と呼んだりすることや、札の強さの組み合わせ、ルールなどが、花札流入以前の朝鮮半島で行われていた紙牌遊戯「闘銭・トゥジョン」の「ドルリョデギ」系の遊びと殆ど共通 しております。また、『ソッタ』では、9を「カボ」、1を「ピン」と呼んだり、クッピン、シッピンなどの「おいちょカブ」系の役も存在することから、この『ソッタ』は、「闘銭」の「ドルリョデギ」系の遊びと「花札」の「おいちょカブ」系のルールが合わさって変化したものであると思われます。また、「闘銭」の「ドルリョデギ」系の遊びは、花札を 使用しているうちに「チッコテン」「トリヂッコテン」と今では呼ぶようになっております。この「トリヂッコテン」は花札を5枚使い、3枚の合計数を10または20にし、残りの2枚の合計数が「カボ・9」に近いものが勝利するというルールで、『ソッタ』は、この「トリジッコテン」を2枚で行うルールに様々な役を付け足したゲームで、使用する札は、各月のカス札を抜いた1〜10月までの各2枚、計20枚を使用して行います。



■ 韓国花札・花闘「ソッタ」使用札一覧■

韓国花札ファトゥ・ソッタ

 

■韓国花札・ソッタの遊び方■


韓国花札ファトゥ・ソッタ
  ■ソッタ・手順■
2〜10人で遊びます。
まず、 各自山札から1枚引き、一番月の数が多いものが親になります。 親は20枚の札をよく切って、右隣の人に渡します。右隣の人は親から受け取った札を左図の方向で3つに分け、左図の順番で入れ替え一つにした後、親に渡します。
     
韓国花札ファトゥ・ソッタ   ■ソッタ・開始 ■
親は参加したプレイヤーに2枚ずつ札を配り、余ったものを山にして置きます。左図は四人プレイヤーの場合です。
プレイヤーはこの2枚の札の組み合わせの強さを競います。
     
韓国花札ファトゥ・ソッタ   ■ソッタで必要とするもの ■
まず、プレイヤーは賭けるチップとして碁石などを用意します。碁石は白が百点、黒が千点などとします。
     
韓国花札ファトゥ・ソッタ  
■ソッタ・開始 ■
まず、参加代として、チップである碁石を各自場に1個置きます。例として参加代は1個にしましたが、参加代の碁石を何個置くかは、各自で決めておきます。
     
韓国花札ファトゥ・ソッタ   ■ソッタ・開始 ■
親から順番を始めます。親は手札を見て、賭けるか降りるかを決め、賭ける場合は、賭け額を宣言して碁石を場に出します。賭け額は必ず参加代以上置かなければなりません。この時、手札は相手には見せません。順番はその後、反時計方向に回っていきます。
     
韓国花札ファトゥ・ソッタ   ■ソッタ・手順 ■
次の順番の人は、前のプレイヤーの賭け額と同額を出すか、その同額にさらに額を上乗せするか、賭けから降りるかを宣言します。 左図では、200にプラス300を上乗せしています。この場合は「200と300」と宣言します。
     
韓国花札ファトゥ・ソッタ   ■ソッタ・手順 ■
手札の組み合わせを見て、勝負から降りたいと思ったプレイヤーは、降りることを宣言して2枚の手札を、余りの山札の上に乗せます。降りることを宣言したら、一旦場に出した参加費や賭け額は戻ってきません。
     
韓国花札ファトゥ・ソッタ   ■ソッタ・手順 ■
すべてのプレイヤーの賭け額が、同じになったら、各自手札を公開します。全員の賭け額が同じになるまで額を増やしあうので、賭け額の上限、または賭ける回数の上限を、あらかじめ決めておきましょう。
     
韓国花札ファトゥ・ソッタ   ■ソッタ・手順 ■
手札を公開し、一番強い組み合わせを持ったものが、場にあるすべての碁石(賭金)を取って一回戦終了です。

 

■ 韓国花札「ソッタ」・札の組み合わせの強さ一覧■

『ソッタ』の組み合わせの強さを、上から強い順に紹介します。 特別な組み合わせ以外は、2枚の月の数を足した一桁部分が9に近いほうが勝ちです。


  ■サンパルガンテン(三八光テン)
3月札と8月札の組み合わせは、「サンパルガンテン」といって最強の組み合わせです。
     
  ■テン
同じ数字の組みを「テン」といいます。「テン」の中では「10-10」の組「チャンテン」が一番強く、次は「9-9」の「クッテン」というように、数が低くなるほど弱くなり、「1-1」の「イルテン」が一番弱い組です。

■「10・チャンテン」→「9・クッテン」→「8・パルテン」→「7・チルテン」→「6・ユクテン」→「5・オーテン」→「4・サーテン」→「3・サムテン」→「2・イーテン」→「1・イルテン」
     
  ■アルリ
1月と2月の組み合わせを「アルリ」といい、「テン」の次に強い組み合わせです。
     
  ■トクサ
1月と4月の組み合わせを「トクサ」といい、「アルリ」の次に強い組み合わせです。
 
  ■クッピン
9月と1月の組み合わせを「クッピン」といい、トクサの次に強い組み合わせです。
 
  ■チャンピン
10月と1月の組み合わせを「チャンピン」といい、「クッピン」の次に強い組み合わせです。
 
  ■チャンサ
10月と4月の組み合わせを「チャンサ」といい、「チャンピン」の次に強い組み合わせです。
 
  ■セユク
4月と6月の組み合わせを「セユク」といい、「チャンサ」の次に強い組み合わせです。
 
  ■カボ
2枚の札の月数を足して9になる組み合わせを「カボ」といい、「セユク」の次に強い組み合わせです。2枚の月数の合計は一桁目だけを数えるので、9月と10月を足した場合は19ではなく、9(カボ)になります。
 
  ■クッ
2枚の札の数を足した一桁が、8〜1になる組み合わせを「クッ」といい、「カボ」の次に、「8クッ」が強く、続いて「7クッ」というように、数が低くなるほど弱くなり、「1クッ」が一番弱い組となります。
「クッ」は、数字を漢字読みする「テン」系と違って、数字はハングル固有語数字で呼称します。

■ハングル固有数字+クッ
「8つ・ヨドクッ」→「7つ・イゴプクッ」→「6つ・ヨソック」→「5つ・タソック」→「4つ・ネークッ」→「3つ・セークッ」→「2つ・トゥルクッ」→「1つ・ハナクッ」
 
  ■マントン
2枚の札の月数を足して一桁が0になる「クッピン」、「セユク」以外の組み合わせを「マントン(饅頭)」といい、ブタ手で一番弱い手です。
 
  ■クサ
4月と9月の組み合わせを「クサ」といい、「チャンテン」以下の組み合わせをすべて流し、勝負最初から始めることができます。
 
  ■テンジャビ
3月と7月の組み合わせを「テンジャビ」といい、「チャンテン」以下のテンにはすべて勝ちますが、相手にテンがなければマントンになります。


■ 韓国花札「ソッタ」・オプションルール■

オプションルールとして、以下の組み合わせを入れる場合がありますので、トラブルにならないよう、この組み合わせを採用しているか事前に確認しておきましょう。



  ■1・8光テンと1・3光テン
1月と8月の組み合わせの「イルパルガンテン」と、1月と3月の組み合わせの「イルサムガンテン」を加え、「サンパル(3・8)ガンテン」の次に「1・8」→「1・3」を強い手とする場合もあります。



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