「番攤(ファンタン)」は、中国南部の広東・広西省を起源とする独特な賭博です。広東・広西で行われていたので、元々は「廣攤(グォンタン)」と呼ばれていましたが、「番(ファン)」という遊びだけが遊ばれるようになったので、「番攤(ファンタン)」と呼ばれるようになりました。「番攤(ファンタン)」とは、交互に分配するという意味で、山積みになった沢山のボタンをすくい取り、4つずつ分配するこのゲームの遊び方を現しています。公認ギャンブルとしては唯一、澳門(マカオ)のカジノで行われていましたが、近年では華人を対象とした東南アジアのカジノにも広がりをみせています。 |
■番攤(ファンタン)の遊び方■ |
番攤(ファンタン)の遊び方は、山積みになった沢山の白いボタンを金属のカップですくい取り、それを4つずつ分けて、最後に何個余るかを当てるというものです。道具は、カジノなどの賭場では白いボタンを使用しますが、同色同型で数が多いものであれば、碁石やコイン、豆などでも代用されます。 |
■番攤(ファンタン)用具 |
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■番攤(ファンタン)手順 親はまず、卓の上に置かれたボタンの山に金属製のお椀を被せ、中のボタンを掬い取ります。親はボタンを取ったら、山から引き離し、中のボタンが出てこないようにお椀を伏せたままにしておきます。 |
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■番攤(ファンタン)構成 子は中のすべてのボタンを4個ずつ区切った時に、最後いくつ余るかを予測して、配当が構成された台の上にチップを賭けます。 |
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■番攤(ファンタン)区分け 子が賭け終わったら、親はお椀を開けて中のボタンを4個ずつ、竹のヘラで区切って分けていきます。ボタンを4個ずつ並べていくので、最後には1〜4個のボタンが余ります。子は、この最後の余った数を当てます。 |
■番攤(ファンタン)の構成■ |
番攤(ファンタン)には「角(コック)・1:1(1倍)」、「 番(ファン)・1:3(3倍)」 、「念(ニム)・1:2(2倍)」 、「Y攤(ヤータン)・2:1(0.5倍)」、「 三門(サムムン)・3:1(0.3倍)」という5種類の賭け方があります。 |
■番攤(ファンタン)の賭け方■ |
■角(コック)・1:1(1倍)■ |
左側中央の「1・3(1:1)」、「2・4(1:1)」と、左側の四つ角「1・2(1:1)」、「2・3(1:1)」、「3・4(1:1)」、「4・1(1:1)」は、「角(コック)」と呼ばれる箇所で、書かれたどちらかの数字が当たった場合に「1倍の配当」が貰えます。つまり、「1・3」の箇所は、余った数が「1か3」であれば当たりです。 |
■番(ファン)・1:3(3倍)■ |
左側中央部の「1番(3:1)」、「2番(3:1)」「3番(3:1)」「4番(3:1)」は、「番(ファン)」と呼ばれる箇所で、書かれている数字が当たれば「3倍の配当」が貰えます。 |
■念(ニム)・1:2(2倍)■ |
左側レイアウト外側の「1念2(2:1)」、「1念3(2:1)」、「1念4(2:1)」、「2念1(2:1)」、「2念2(2:1)」、「2念3(2:1)」…(以下略)は、「念(ニム)」と呼ばれる箇所で、「当たり」と「外れ」を予測する場所です。「1念2」は「1が当たり・2が必ず外れる」で、「2念4」は「2が当たり・4が必ず外れる」となります。「2念4」に賭けた場合、2になれば勝ちで「2倍」の配当が貰え、 「1」か「3」になった場合は「引き分け」、「4」になった場合は「負け」となります。 |
■Y攤(ヤータン)・2:1(0.5倍)■ |
右側レイアウトの「3・4・一通 」、「2・4・一通」、「2・3・一通」、「3・4・二通」、「1・4・二通 」…(以下略)は「Y攤(ヤータン)」と呼ばれる箇所で、「念」と同じく「当たり」と「外れ」を予測するのですが、「当たり」を2つ選択でき、どちらかが当たっていれば勝ちとなります。外れは「〜通 」の部分で、「一通」であれば1が必ず外れる、「二通」であれば2が必ず外れるということになります。「2・4・一通 」は「2か4が当たり・1が必ず外れる」、「3・4・二通」は「3か4が当たり・2が必ず外れる」となります。「3・4・二通 」に賭けて「1」になったら引き分け、「2」になったら負けとなり、「3」か「4」になって勝てば0.5倍の配当が貰えます。 |
■三門(サムムン)・3:1(0.3倍)■ |
右側の右端「3・4・2」、「4・1・3」、「1・2・4」、「2・3・1」は「三門(サムムン)」と呼ばれる箇所で、3つのうちいずれかの数字が当たれば勝ちとなります。「3・4・2」であれば、3か4か2になれば勝ちとなり、0.3倍の配当を貰えます。 |