韓国将棋協会本部・ウリ棋院

 翌日は正午に仁寺洞近くの「塔洞(タブゴル)公園(パゴタ公園とも呼ばれる)」で待ち合わせをし、その目と鼻の先にある韓国チャンギ協会の本部を訪れた。韓国チャンギ協会本部はタブゴル公園の真裏に位 置し、そこは、食堂やカラオケパブ、ゲームセンター等の店鋪が入ったビルが両脇に立ち並び、路には露天や屋台がずらりと連なるにぎやかな場所であった。
その通りにある1階がカラオケ店になっているビルの3階と4階がチャンギ協会の本部となっており、ビルの外壁にはチャンギの王駒である「漢・楚」が飾り付けられてあった。また、ビルの最上部には「ウリキウォン(私達の棋院)」というハングル文字の横断幕が掲げられていた。


 

 薄暗い階段を昇って棋院の中に入ると、チャンギ協会の会長でありチャンギ九段の高手である金敏秀(キムミンス)院長が、徳の有る笑顔で我々を出迎えてくれた。棋院の中は、チャンギ盤が乗った対局机が20卓程ある広いスペースで、その他に、チャンギや囲碁、花札等のゲームが対戦出来るパソコンも4台置いてあった。訪れた日本人全員が金院長に自己紹介をし、早速、棋院にいる地元のチャンギ指しの方々と自由対局となった。


 

 

ここでは、一介のチャンギ愛好者に過ぎないアマチュア日本人である私に対して、金院長や地元の名立たるプロの方々が気軽に声を掛けて対局に誘って頂き、本当に貴重な経験をすることが出来た。 地元プロ棋士との対局により、チャンギの奥の深さと、ゲームとしての面白さ、上位 者といえど、実力をぶつけて勝負することの楽しさ等、色々と感じることが出来、各方々と対戦を終える度に、深い充実感を覚え、感謝の気持ちで一杯になった。


 

 

 

チャンギ棋院での対局が続く中、チャンギを世界に普及させ、アマチュア愛好家同士の交流をパソコンを使って促進させることを考えている韓国将棋協会・アマチュア連合会長のヤン・ジェソンさんと副会長のキム・ホジュンさんが、実際にパソコンを前にその説明をしたいとのことで、東京支部長の宋さんと、劉朗さんと共に、ヤン会長の棋院(チャンギ道場)までキム副会長の運転する車で行くこととなった。




韓国将棋協会・アマ連合会 楽園棋院 訪問




チャンギ協会本部のウリ棋院から車で30分程の場所にあるアマ連合会の棋院に到着する。入口の看板には「楽園棋院(ナクウォンキウォン)」という看板が掲げられ、横の木製立て看には「(社)韓国将棋協会 アマ連合会」と記されている。階段を2階に上がり中に入ると、チャンギではなく囲碁を打っている年輩の方が2組程おり、壁際には大きなモニターを有するパソコンとノートパソコンが並んでいた。



 


ここではヤン・ジェソン会長とキム・ホジュン副会長が、アマチュアのチャンギ愛好者達が今後、如何にして交流を深め、さらに多くの人達にチャンギを普及させていくにはどうすればよいかという意見を色々と提示し、実際にパソコンの自由対局サイト「 http://www.janggi.org/ 」の大画面を通して、色々と説明をして頂いた。実ある話の後、再びキム・ホジュン副会長の車でウリ棋院に戻り、打ち上げで宋さんの行つけの海鮮チゲの店に行き、日韓将棋交流会の公的な幕は閉じた。この日も前日と同じく、充実した素晴らしい一日であった。




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