『Piquet deck(ピケ・デック)』と『Belote(ブロット)』

『Piquet deck(ピケ・デック)』と『Belote(ブロット)』

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■フランス・Piquet deck(ピケ・デック)一覧

『Piquet deck(ピケデック)』は、フランスのトランプゲーム『Piquet(ピケ』)専用のカードです。

各スートの札には、2〜6の数が無く、『A・7・8・9・10・V・D・R』という8枚のカードが4つずつ、合計32枚の構成となっています。

フランスの伝統的なカード(jeu de cartes)は、絵札がアングロサクソンのカードと異なり、J(ジャック)が 『 V(valet ・ヴァレ)』、Q(クイーン)が 『 D(dame・ダム)』、K(キング)が『 R(roi ・ロワ)』と表示されています。

フランスカードの絵札には、実在の人物が当てはめられています。

■『piques・ピケ(スペード)』の絵札と人物
● V(ヴァレ)= HOGIER(オジェ)  ● D(ダム)= PALLAS(パラス) ● R(ロワ)= DAVID(ダビデ)

『cœurs・ケール(ハート)』の絵札と人物

● V(ヴァレ)= LA HIRE(ラ・イア)  ● D(ダム)= JUDITH(ジュディス) ● R(ロワ)= CHARLES(カール大帝)

『carreaux・カロ(ダイヤ)』の絵札と人物

● V(ヴァレ)= Hector(ヘクター)  ● D(ダム)= Rachel(ラケル) ● R(ロワ)= CAESAR(シーザー)

『trèfles・トレフル(クラブ)』の絵札と人物

● V(ヴァレ)= LANCELOT(ランスロット)  ● D(ダム)= ARGINE(アルジヌ) ● R(ロワ)= ALEXANDRE(アレクサンダー大王)

Belote(ブロット)
Belote(ブロット)は、フランスの国民的トランプゲームで、32枚の『ピケデッキ』を使用します。

参加人数は4人で、向かいの人とペアになります。
ゲームは、トリックテイキングでラウンドを重ね、先に1000点に達した方が勝ちとなります。

■ブロットの遊び方

ディーラーは、自分の右隣から反時計回りの方向で、各自に3枚→各自に2枚、合計5枚のカードを配る。
カードを配った後、残りを山札にして、山札の一番上のカードを表にめくる。
そこで出たスートを切り札にするか、今度はディーラーの左隣から時計回りにビッドしていく。
誰も宣言しなかった場合は、ディーラーの左隣から時計回りに再ビットを行う。
再ビッドでは、山札の一番上のカードと同じスート以外は、全て自由に切り札を選ぶことができる。
もし、再ビッドで誰も切り札を宣言しなければ、その勝負は流れ、ディーラーの右隣の人が、次のディーラーになる。
ビッドで切り札が決まったら、ディーラーは切り札を宣言した人に、山札の一番上の表向きのカードを配る。
続いて、反時計周りの方向で、山札から3枚のカードを残りの3人に配り、宣言した人には2枚のカードを配る。

手役(ブロット・カレ・スウィート)の宣言
配られたカードに手役があった場合は、ディーラーの右隣から手役の種類を宣言して公開すると、終了時に点数を得ることができる。
カレとスウィートの手役は、最も強い役の人だけが点数を得られる。
相手に手札を知られたくない場合は、手役を宣言しなくても構わない。

ブロット … 切り札のロアとダムのペア、ゲーム中に宣言すると2点
カレ(4カード)
AAAA・10 10 10 10・RRRR・DDDD  … 100点
9999 … 150点  V V V V … 200点  7777・8888… 0点
スウィート(同スートの順子)
3順子 … 20点  4順子 … 50点  5順子 … 100点

※順子は、A・R・D・V・10・9・8・7の並び
※役の強さ … カレはスウィートより強い。同じ役の場合は、切り札や札のランクが高い方が強い

手順とカードの出し方
1. ディーラーの右隣から、カードを1枚出して開始。順番は反時計回りの方向で進行
. カード1枚をプレイするマストフォローのトリックテイキングゲームで、スートをフォローできない場合は、必ず切り札を出さなければならない
. 場にすでに切り札が出ている時は、場にある切り札よりも、強い切り札を出さなければならない。もし無い場合は、手にある中で最も強い切り札を出さなければならない
. スートをフォロー出来ない場合で、手に切り札が無い場合は、好きな札を出してもよい
. 切り札以外のスートをフォロー出来る場合、同スートのどの札を出しても構わない。
. 最初のブロットの札(切り札のロアかダムのいずれか)を出す時には「ブロット」と宣言し、2枚目を出す時には「ルブロット」と宣言する
. ブロット・ルブロットの宣言を忘れると、ペナルティでマイナス20点となる

札の強さ(ランク)
●切り札 … V>9>A>10>R>D>8>7
●切り札以外 …A>10>R>D>V>9>8>7

札の得点
●切り札
V(20点)・9(14点)・A(11点)・10(10点)・R(4点)・D(3点)・8(0点)・7(0点)
●切り札以外
A(11点)・10(10点)・R(4点)・D(3点)・ V(2点)・9(0点)・8(0点)・7(0点)

ゲームの終了と得点計算
全て手札を出し終えたら、1ラウンド終了。
ペアごとに取り札の点数を合計し、得点計算をする。
手役がある場合は、それらも加算する。

※以下の場合も得点となる。

●1ゲームの最後のトリックを取ったペアには10点
●全トリックを取ったペアには100点(最終トリックを取った10点は加算されない)

手役を除いた札の合計点数は、162点となる。
ラウンド終了時、札の点数を合計した際に、切り札を宣言したペアの得点が少ない、または同点の場合、切り札を宣言したペアは無得点となり、相手側に162点が入る。
このとき、どちらかに手役があれば、点数に加算することができる。
ラウンドを繰り返し、1000点に達したペアが勝ちとなる。