遊戯博物館ブログBLOG

2019.06.09 日

ベトナム・フェスティバルと『トートム(Tổ tôm)』

2019年6月8日に代々木公園で開催されたベトナムフェスティバルの会場内で、『トートム(Tổ tôm)』や『バウ・クア・トム・カ(bầu cua tôm cá)』などのベトナム民間ゲームを遊んできました。 会場内で遊んでいると、やはり現地の方々が興味深そうに覗きこんできたので、一緒に遊んだり、熟練の技術を実演してもらうなど、楽しい交流の時間を過ごすことができました。 そこで、以前に聞いたのとは違う... [続きを読む]

2019.01.08 火

遊戯史学会・「遊戯史研究」論文一覧

理事を務めてまいりました遊戯史学会が、昨年、2018年をもって解散いたしました。 解散に伴い、担当していたホームページを閉鎖することになったので、全ての論文に関する記録をデーターベースとして残しておきます。 論文が掲載された学会誌「遊戯史研究」は、国会図書館に所蔵されておりますので、ご興味のある方は以下をご参照ください。 国立国会図書館 ■遊戯史学会/紀要「遊戯史研究」 ◆第1号(1989年11月... [続きを読む]

2018.02.20 火

木曽大桑村・須原地区の花札技法「須原花」

中信地方の新聞社・市民タイムス木曽支局の記者Hさんより、木曽郡大桑村須原で遊び継がれている花札技法「須原花」があると教えて頂き、その調査に行ってきました。 訪れた須原は、中山道の木曽路にある十一宿場の一つで、上松宿と野尻宿の間に位置しています。 須原地区では、毎年、冬季レクリエーション大会が開催されており、そこで須原花が遊ばれているというので、Hさんに頼んで役場で特別に参加を許可してもらいました。... [続きを読む]

2017.10.24 火

マークルック(หมากรุกไทย)の変則規則・マークポン(หมากป้อง)

タイ将棋・マークルック(หมากรุกไทย)は、他の将棋類に比べて駒の力が弱く、終盤に駒枯れで膠着状態が発生するので、それを避ける為の引分ルールがいくつか用意されています。 スティールメイトで引分になるのはチェスと同じですが、マークルックの場合、終盤に盤面の駒が少なくなった局面で、歩の駒である「ビア(เบี้ย)」が全て昇格したら、不利な方が引分宣言をすることができます。 引分宣言をした後に、劣... [続きを読む]

2017.10.14 土

韓国ソウル市・踏十里 古美術商街の伝統遊戯

韓国ソウル市東大門区の地下鉄5号線「踏十里(タプシムニ・답십리)駅」近くにある「古美術商街(고미술상가)」には、韓国の様々な骨董品が陳列販売されています。 この古美術商街には、主に朝鮮時代の民芸品や生活用具が所狭しと並べられており、その規模と内容物は国立クラスの民俗博物館に匹敵するといっても過言ではありません。 古い遊戯関係の品々も数多くあり、「將棋(장기・チャンギ)」の盤駒、「陞卿圖(승경도・ス... [続きを読む]

2017.10.06 金

台湾・大老二の基本ルール

以前に旧ブログで「台湾のトランプゲーム・大老二」を紹介しましたが、スマホのアプリを色々と試してみたところ、別の遊び方があることに気付きました。 旧ブログで取り上げた大老二のルールは、相手に5枚出しのポーカー役を出されたら、同じ役のより強い組合せか、より強い役を出せば勝てる規則でした。 具体的には、「順子(ストレート)<同花(フラッシュ)<葫蘆(フルハウス)<鉄支(4カード+1)<同花順(ストレート... [続きを読む]

2017.08.28 月

世界の将棋大会(2017年8/15)

8/15に開催された所司和晴七段主催の「世界の将棋大会」に参加してきました。 この会は、世界各地の将棋類を体験できるイベントで、毎年8月と12月に開催されています。 会場には、日本将棋のほかに、象棋やチャンギ、マックルック、チェス、中将棋、禽将棋、シットゥインといった様々な将棋が置かれており、参加者同士で自由に対局できるようになっていました。 また、大会といっても、様々な将棋文化を体験する交流会の... [続きを読む]

2017.07.06 木

タイの宝くじと民間信仰による必勝法

タイの街角を歩くと、至る所で宝くじが売られているのを目にします。 タイで「フワイ(หวย)」、「ロッタリー(ลอตเตอรี่)」と呼ばれる宝くじは、200年近くの歴史があり、国民的な賭博の一つとして非常に人気があります。 タイの宝くじには、公的に販売される合法な「フワイ・ボンディン(หวยบนดิน)」 と、「フワイ・タイディン(หวยใต้ดิน)」と呼ばれる非合法なものの2種類があります。 ... [続きを読む]

2017.06.21 水

モンゴルの牌ゲーム・ダーロウ

先日、ドラフツ(Draughts)の全日本大会に参加したモンゴル人選手より、モンゴルの牌ゲーム・ダーロウについて教えてもらいました。 モンゴル国内でダーロウは、若年層で知らない人が増えているそうですが、中年以上なら大抵は遊んだ経験があるそうです。 ダーロウで使われる牌は、天九牌と全く同じものですが、天九牌が32枚で一組になっているのに対し、ダーロウは64枚で一組となっています。 今回、ダーロウを教... [続きを読む]

2017.06.05 月

ベトナムの「Cờ úp(コー・ウップ) 」

港澳(香港・マカオ)地区には、『暗象棋』という駒を裏向きの状態で始める象棋があると、以前に旧ブログ『香港・澳門の暗象棋』で紹介しました。 その暗象棋が、港澳地区だけでなく、ベトナムでも盛んに行われていたので、紹介したいと思います。 中華文化の影響が色濃いベトナムでは、古くから中国将棋である象棋が盛んに指されています。 度々、世界大会が開催されている象棋ですが、ベトナムは選手層が厚く、中国と並ぶ象棋... [続きを読む]